正月に家にあったので読みました。「しばれるいのち」です。昭和37年12月、学生登山隊が大雪縦走を目指し、旭岳で10人死亡、リーダのみが自力下山した話。ちょうど旭岳を滑ってきた後だっただけに生々しく感じた。壮絶なビバーク。地図を広げながら、リーダの下山ルートを辿ると、恐ろしいほどの距離。しかも装備も無く、食料も無く、体力も消耗してからの行動。さらに凄いのが事故後の生き方。超人的な鍛え方だ。10名の人生を背負って・・・なんて軽々しく言えない。凍傷で足を失いリハビリそして義足ながらスキー競技で上位入賞の腕前、仕事も多方面で業績を残している。そのバイタリティに驚かされた。
新谷暁生著「アリュート・ヘブン」2004年。以前にもニセコ雪崩情報の話で紹介した新谷氏はシーカヤックガイド、登山家ニセコ雪崩調査所所長、ロッジ・ウッドペッカーズ経営。1947年札幌生まれ、札幌西高、酪農学園大卒といったところ。
この本は自分の冒険話の記録ではない。自身も冒険家ではないと言っている。自伝的なところもあるが、訪れた土地で(世界中)感じた、自然への考え・民族の歴史生活・友知人への尊敬・敬愛が綴られている。そして道具や人の行動や発言にも自分の考えを述べているが、批判というものでも無く、押し付けがましいところは無く、あくまでも自分の考え。新谷氏は謙虚な人だ。人の生き方を大事に思う人だ。
25年前に二人でノンサポート、厳冬期十勝大雪縦走の未だ破られていない記録はすごい!毎日の吹雪の中、イグルーで泊まりスキーとアイゼンで16日間で走破・・・だそうだ。あと笑えたのが吹雪ホワイトアウトの中、目の前の岩山を地図で探したが、岩山は崩れ、自分の大便だったという話。これを読んで立山で稜線からウルトラマン並みの人が現れたことを思い出した(笑)。
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